序章

2/4
前へ
/63ページ
次へ
身体が動かない…… ぼんやり自分の胸元に、 動物の毛皮のようなものが映り込む。 寒くないや…… 耳をすますと 隣には、やっと2歳になった 妹が、寝息をたてている。 良かった…… 妹マリエラは無事だ。 同じように毛皮の布に 包まれていた。 僕はマシル 7歳。 母に暖かい飲み物を貰い 妹と二人で飲んだら 眠くなってしまった。 母は妙に今日は優しかった。 どうやら妹と二人、 知らない場所に連れて来られた。 母は僕達を売ったみたいだ。
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加