雪のとばり

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ばしっ!ドスっ!! ずざざざっ!!   『くそっ!お前顔覚えたからなッ!』 鈍い喧騒の後に聞こえた罵声。 それに応戦するように ふんっと鼻で笑う少年が僕の前に立っていた。   『ほら、けん。』 少年の手から零れ落ちて僕の手に転がってきたのは 小さな薄いブルーのビー玉だった。 『帰ろう。』 涙でグシャグシャになった視界に少年の右手がうつる。  
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