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グルグルと言葉が駆け巡って何も頭には入ってこない、そんな時に一人の生徒が…
「どうしたの、その顔」
ボコボコに殴られ青いタンコブまでつけて教室に入ってきた。
この異様な雰囲気に立ち上がって近づく佐藤さんを見上げ、視線で追った
「そ、それがっ水鳥の舎弟達が暴れだして…すぐ其処まで!」
「……舎弟…ね…。ねえ水鳥さん」
「はイ!!」
いきなり呼ばれて声があがってしまった。それより葉月に舎弟なんていたの!?しかも人数居そうだし!!
「聞いた通り君の舎弟達が暴れてるらしいんだ。止められないかな」
「…へ…?」
僕が!?葉月の舎弟ってことは凶暴なんだよね!!ならそこの生徒会委員の二の舞になるじゃないか!!
「生徒会にもの申すッ!」
「………」
来ちゃったよォォ扉開けて大層な人数で入ってきた。佐藤さんは屈んで生徒会委員の前に居たが、腰を上げて奴らを見据えた
「ノックも無しに入るのは非常識じゃないか?」
「うるせぇ!優等生くんがよォ、意気がってんじゃねぇぞ!!」
「俺らの師匠に何をしよーってんだ!?ぁあ゙!?」
「……黙って出ていってくれないか」
「 ! 」
…雰囲気が変わった…さっきとはまるで違う…
黒い空気…
奴等は気づいてないのか罵声を浴びせ続ける
「黙って出ていくわけねぇだろ
童顔!」
…瞬殺…
文字通り、罵声をあげた奴がみんなの前には居らず、代わりにあの佐藤さんが蹴ったあとなのか片足を上げて立っていた
その視線が向く方向には白目を向いて凹んだ壁に挟まった…アイツ
「…今なんつった…てめェ。ウジムシが俺様になんつった!?あぁ!?その使えねェ股関蹴り潰してやろうかァ!!?」
さっきまでの爽やかな雰囲気は何処へやら…白目剥いて倒れてるにも関わらず、未だに蹴り続ける佐藤さん…見ての通り
やり過ぎた。
周りは腰が抜けたのかまったく動かない…それに僕も…
「アカンで会長!それ以上やってもうたらそいつマジで使えへんもんになってまうで!」
響いたのは関西弁な女子の声…
変わらず蹴ろうとする佐藤さんを何処からか来た女子が羽交い締めして止めた………
一体なんなんだ、この学校は!
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