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「…まあ僕には関係な……」
再び歩き出そうとしたが、遮ったのは上から降ってくる何か。
冷たい…でも良い匂い…お茶だろうか?だとしたら髪も体もベタベタになるな
「オイそこのメス豚」
……無視したい。だが無視などしたら確実に殺される!濡れた髪のまま上を見上げると予想通り。二階の窓からコップ片手にニヤニヤとこちらを見下ろす佐藤さんと目が合った
なんだろ、凄い殺意が湧くよ
「何すんですか!」
「あ?茶が欲しかったんだろ」
話を聞いてたのかこのバカっ!
「なんか言ったか?」
「イエ、何モ」
エスパーかこの人。軽くビビってしまった
「んなことより此処に来い。依頼が入った」
「……」
依頼…なんとなく何の依頼かは検討がつくが…とりあえず走りながら佐藤さんが待つ部屋に向かう
「お待たせしま…「遅ぇよウジムシ」…ノブエッ!」
生徒会室の扉をガラッと開けた途端、足払いされて俯せに倒れると上に座られた!
「ぐ、苦じいっ!」
「面白ぇ顔」
ケラケラ笑う様子に本当に殺意が湧く。いっそのこと窓から落としてやろうか!
「まあ、この体勢なまま聞け」
「えっ!?内臓飛び出そうなんですけど!」
「依頼の内容は…」
話を聞けよ!なんて僕の願望など虚しく話は進んでいく。
依頼内容は、予想通り不知火さんから。今日の放課後、再び金田に呼ばれているらしい。それに大して助けを求めていると
「不知火って奴はお前を巻き込みたくなかったらしいがな。こっちからしたらそんなもん知るかって訳だ。てめェの舎弟の尻拭いはてめェでしな」
「……」
僕を巻き込まないようにわざわざ、こんな怖い連中に…
僕は薄情者だ。そんなコの問題を関係ないと括ってた
「分かりました。やります、いえ、やらせてください!」
「…やらせてくださいご主人様だろーが」
「ギブゥゥギブアップゥウ!!」
せっかく表情を凛々しくしたのに首を腕で絞められたせいでパァだ
この人、絶対サディストだよ!!
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