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始まりの“声”
見渡す限りの空は白……
見渡す限りの大地は黒……
だけど俺は“そこ”に居る……
何かの“境”に俺は居る……
見渡す限りの空は黒……
見渡す限りの大地は白……
俺とオマエは“ここ”に居る……
--地よ唸れ。
--火よ踊れ。
--風よ吹け。
--雨よ降れ。
ここはオレが居るべき場所だ。
オマエは“後ろの流れに進め”。
オレの助けが要る時は、いつでも声をかけてくれ。
ああ、そうか。
それならば……
必ず俺は“この日に帰る”。
この誓いを忘れぬよう、お前に《此日帰》と名付けよう。
ハ……ハハハ!
オマエの誓い、確かにオレが聞き入れた。
さぁ戻れ。
あぁ戻る。
オレは--
俺は--
「いつでもおまえのそばにいる」
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