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用がなくなった私は
あなたにとって
吸い終わったタバコみたいな
存在
ここを去れば私は
またあなたの記憶から
消されてしまう
そして私もあなたを
記憶から消さなくては
いけない
そう考えたら
悔しくて
最後に
あなたの前に膝まつき
私は小さな証を残した
何日間かしたら消えてしまうだろうけど、その何日間かだけは私が消えないように
さようなら、
とドアの前で
呟くと
静かに扉が閉じられた
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