天草四郎物語

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「はじめまして」 乙姫さんは上品に隣へ腰掛けてきた。 同時に、花の様に甘い匂いが流れてきます。 な、何て良い匂いなんだ。 それは私を思わず動揺させるほどの効果。 嗅覚から攻め落としてくるとは、あまりに予想外です。 私は隣に座った乙姫さんに、当たり障りのない質問をしてみました。 「外に張ってあるオーロラの様な結界は、貴方の能力ですか?」 あれ?これ当たり障りないですよね?もしかして核心? 乙姫さんは、その言葉で上品に笑います。 「ふふふ。面白い方ですね。そんな質問をいきなりされたのは初めてです」 「ははは……」 まずかったですかね。 私は戸惑いながら、適当な愛想笑いをしてしまった。 「そうです。あの結界は私が張っています。水の中で生きられない人間のために。そして魚達と共存するために、特別な空間を作り出しました」 なるほど。だいたいわかりました。 つまり、オーロラで包んだ空間全体が、能力の範囲というわけですか。 そうとなれば、能力の範囲は相当広いことになります。 高等な命力の技術が必要。 あれ?この乙姫さんはコンピューターキャラにしては、上手に喋りますね。
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