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楽しい宴に終わりは見えません。
人魚達による、華やかで美しい芸は止まることなく続き、並べられたご馳走は一向に減りません。
「さあ!どんどん食べてください!飲んでください!」
亀さんが私の近くにより、次々に食べ物を小皿の上に乗っけてくれます。
私は、乙姫さんが注いでくれたアルコールの入った美味しい水を喉に流し込み続け、ご馳走を胃に詰め込みました。
「さあ!さあ!次も!」
亀さんが器用にカニを剥く姿は、何とも言えない複雑な気持ち。
異様な光景です。
「さあ。天草様。もう一杯」
乙姫さんが優しい微笑みで、グラスが空になると注いでくれます。
「も、もうさすがにお腹が……」
「そんなこと言わずに!」
亀さんが次のお皿を持ってきます。
至れり尽くせりですね。
何て幸せなんでしょうか。
私は非常に心地いい気分になりました。
こんな楽園みたいな場所がクエストにあるなんて。
副長は、ツンとしてますからね。
もしかしたら、任務だとか言いながら、私に休暇を与えてくれたのかもしれません。
私はグラスに入った飲み物を喉に流し込みます。
あー、眠くなってきました。
目的は何でしたっけ。
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