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とかなんとかやってるうちに。 「あ、出てきましたよ」 と、一人の爺さんが店の前の駐車スペースに出てきた。 このクソ寒い中、なんとランニングに短パンという、見てるこっちが寒くなる格好だった。しかもただ歩いてるだけでプルプルと震えている。 ……大丈夫なのか?色んな意味で。 「オイ、あれ倒れたりしないだろうな?」 「いっつもあんな感じですよ。もう何年も一切病気になってないことが、何よりの自慢らしいですし」 なるほど。ずっと健康を保ってきたっていう自負が、この寒い中、あの爺さんを突き動かしてるのかもしれない。 爺さんは小型のラジカセのようなものを、少し離れた所に置き、スイッチを入れたようだ。 「メタルテープ、使ってるそうです」 「音質への強いこだわり!?あと、懐かしすぎる単語!!」 「流石の食い付き。S先輩」 「それはもういい」
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