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とりあえず、今は大人しくしているか…
体動かねぇし。
「お方様。元康様がお戻りになられました。」
「そうですか」
お方様…と呼ばれた和服美人は俺を軽々と抱き上げると、どこかへ向かった。
ん?俺…もしかして?
「お前様!!」
俺を抱いた和服美人は嬉しそうに声を上げた。
「瀬名か…いま帰った」
「お勤めご苦労様でございます」
「うむ…それより竹千代はどうじゃ?」
「はい。この通り…」
和服美人は俺を差し出した。
それを受け取る男。
「元気に育っておるな。大きいなっておるわ」
「赤子は育つのが早いですから」
「あっという間に育ってしまうのう…竹千代のためにもなるべく帰れたらよいが…」
この二人の会話を聞いて、俺は頭をフル回転させた。
元康…瀬名…そして竹千代。
どうやらここは戦国時代か。
元康ってのは、神君様 徳川家康が若い頃に名乗っていた名前だ。
和服美人は瀬名って言っていたから、正室の築山殿のことか。で、俺は竹千代。つまりこの二人の嫡男の松平信康ってわけね…
って、えぇぇーーー‼‼😱😱😱
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