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やっとの思いで救出すると、ルーシィは意識がないのか、目を閉じたままビクリとも反応がなかった。
「このままでは、危ない」
テイアは、独自で生みだしたヒールという精霊術を使用し、ルーシィの回復を願った。
微精霊が空に飛び散り、それに気がついた海軍たちは、気を失っているルーシィのもとへ駆けよっていった。
「海軍か、仕方ない」
テイアは、精霊術を一時中断させ、この場から逃げるように海軍の反対へと走っていく。
テイアの腕には「R」という文字の焼き印があり、これは海賊(rind)の頭文字をとった焼き印だ。
テイアのこの焼き印は、海賊ばかりではなく、クロコップ海軍の兵士たちにもよく知られていた。
「ルーシィ様!」
海軍は、ルーシィに気をとられ、テイアの存在を見ていなかったのが幸いだった。
テイアの精霊術のおかげで、目を覚ましたルーシィは、海軍に連れられ、クロコップにある医療院へと運ばれたのだった。
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