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やる事は大胆なくせに、いきなり急ブレーキかけてUターン。そんな宮田のはっきりしない所にいつも俺は惑わされる。
だから丁度いい…。
もちろん宮田は顔面蒼白で固まっている。
「じゃ、じゃぁ…俺にどうしろと?」
「自分で考えろ」
俺は宮田を無視してもう一度眠りの世界に入るために枕の位置を直す。
「待ってよ!!俺どうしたら良いの?」
「お前はどうしたい?」
宮田をちらりと覗き見る。
宮田は躊躇いながら呟いた。
「タマとヤりたい…」
「ぐふっ…、お前!!」
直球過ぎるセリフに、こっちが恥ずかしくなる。
こいつが上着を着ていたら胸ぐら掴んで殴り飛ばしてる所なのに、それも叶わない。
「俺だって男だ」
俺もだぞー…
「大好きな人が無防備に寝てたら、狼さんになりたくなるさ!!」
「えぇーと…つまり宮田、俺が気持ち良く寝ている姿を見てムラムラっときてしまったと…。それで『ちょっとキスする程度なら起きないよなぁ…』と思ったら案外自分がマジになり、夜這いなんて行動に出た…と?」
「お恥ずかしながら…」
自分の行動を言い当てられ照れる宮田を見て、俺は愕然とした。
バカバカし過ぎて何も言えない。
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