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俺は宮田がパソコンから離れた所を狙って、勝手にパソコンを開いた。
「あの宮田が俺に隠し事か?」
宮田への苛立ちと、ちょっとのドキドキ…、そして微かな罪悪感を胸に、宮田の疑惑を探る。
「ムカつく…。もしも浮気だったら絶対に許さない。死んでわびろ」
別に何かに熱中するのは構わない。
でも、アイツが俺に秘密を作るのが許せない。
それに、あのバカが俺を「好きだ」と言うから、俺も応えて来たんだ。だったら俺意外にキャーキャー言ってる宮田を見るのはムカつく。
ディスプレイ上は特に変わった所は無い。
ただ、開いた画面が俺なだけ。
「なんだ、普通のパソコンじゃん」
色んなフォルダーを勝手に開いて行く。
「あいつなに隠したかったんだ?」
不意に【M&T】と名付けられたフォルダーと遭遇した。
「宮田と玉森……これだな…」
あまりにも分かりやすい表記に、初めて見たとは思えない程スムーズに発見してしまう。
「鍵か、だろうな」
フォルダーにはやはり鍵がかかっていたが、宮田のかける鍵くらい、簡単に分かってしまう。
どうせ俺の誕生日とかそこらへんだろ?
俺は【19900317】と入力した。
すると一発で当たり、フォルダーが開けた。
「当然♪」
得意げになっていると、フォルダー内を目の当たりにして俺は愕然としてしまった。
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