132人が本棚に入れています
本棚に追加
/36ページ
俺は深い眠りに堕ちた。
ベッドに潜り込み、目を綴じれば直ぐに世界が変わる。
誰もいない、誰も邪魔をしない場所、まさに夢の国を旅している気分だ。
ふわふわと浮かび宙を華麗に舞う。俺は今どこにいるんだろう。
「ん…ふっ…あぁっ…」
不意にどこからか聴こえる甘く艶っぽい声とそれに伴う息苦しさ。
なんだろう、胸の辺りがやけに苦しいや。
「はぁっ…んっ…くるっ…しぃ」
俺は頭を大きく振る事で息苦しさから逃れ様とした、そして思いきって目を開いてみる。
目の前には宮田の顔がドアップがあり、一瞬それがなんなのか理解ができなかった。
俺は驚いて、大声を出してしまう。
「ちょっとぉ、うるさいよタマ」
「うるさいじゃねぇよ!!なにしてんだよ!!」
宮田は俺に覆い被さる様な体勢で微笑んでいた。
「何って…、夜這い♪」
「よ、夜這いって……」
瞬間的に自分の服装と宮田の服装を見比べてしまう。
きっと、俺が気持ち良く寝ている間に宮田がやったのであろう、ジャージがはだけている。そして、宮田は、上半身裸と来ている…。
一気に頭から青ざめて行くのが分かった。状況・体勢・覚悟…俺は今現在、悔しいがこのアホに敵いそうに無い。
最初のコメントを投稿しよう!