小さな命。

3/11
前へ
/16ページ
次へ
翌日。 この日も同じような春うららかな日だった。 開けた窓には桜の花びらがひとひら舞い込んできて、それはとても美しい薄紅色に色づいていた。 この日もまた、小さな命が舞い降りてきた。 女の子らしいかわいい産声で、でもその小さく細い指はまた母親の指をしっかりと握っていた。 色白で頬と唇がほんのり赤いかわいらしい赤ん坊。 結衣(ユイ)と名付けられた。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

48人が本棚に入れています
本棚に追加