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「いだだだだ!」
ベタな感じで頬をつねってみたらふっつうに痛かった。普通に。
「あぁもう何からつっこめばいいんだ………えと、101人初恋はおかしいよね」
「何故?」
「キミはそればっかか……! だって、初恋だろ? 初恋ってのは読んで字の如く。初めての恋ってことだ。つまり、初恋は一度きりなんだ」
ドゥーユーアンダスタァン?
「そうね。世間的にはそうかも。だけど、私は違うわ。私は貴方に初恋したの。私は今初めて貴方に会って、貴方に恋心を抱いた。それは初恋でしょう?」
「うーん……? いや、初恋と言ってしまうと、僕の言った方の意味に」
「私はそれを初恋とは呼ばない。好きになる相手に初めて恋心を抱いたとき。そのときが初恋よ。だから貴方は私の101人目の初恋」
「まあ、その数字も凄いけどね………」
もう訳わからん。思考回路はショート寸前? いいやショートしたよもう!
「と、とりあえず! キミのことが知りたい。じゃなきゃイエスとかノーとか」
「さっき断ったんじゃないの?」
「いや」ちょっと待てよ。
断ったことにしてしまえば、もう僕は家に帰れるじゃないか。
後味の悪い悪夢だったと思えばいい。うん。
「じゃあ、私の家へ行くわ」
「だぁがことわーる!」
一体何のラブコメ展開だってんだ!
「ノーは認めないわ」
「え」
「行くわよ」
僕は彼女に引っ張られ、え?
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