ep.0 This is Destiny?

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「た、確かに、ちょっと強引なくらいが女の子は可愛いかも知れないけど! なんか違う! 強引の度合いってか意味合いが違う!」 「ああもううるさいわね流石に黙りやがれだわ!」 僕は彼女に引っ張られているので(首に巻き付けたストールを)彼女の表情は見えないけれど、初めて感情を露わにした気がする。彼女が。 「どこ行くんだよ!」 「私の家だってば」 ちなみに自転車は橋の真ん中に放置されている。 誰も盗るなよ、と願いながら、無理かーと諦めている。 「そろそろ、首も苦し」 「じゃあ手でもいいわ」 ストールをバッと離され、思わずよろける。 「痛い痛い! なんで指一本なんだあたたたた」 彼女はストールの代わりに僕の指を一本だけ掴み、ずんずん進んでいく。 すまん。人差し指。犠牲になってくれてありが「いたた」 …………あれ。もしかして、僕初めて、女の子と手を繋いだ……? 「……何とも言えないシチュエーションである……」 「もう直ぐ着くわよ」 あ、そっすかー。と適当に返す。投げやり。 「ああ………」 溜息っていうか、嘆き? こんな非日常は別に求めてはなかったさ。 そういえば、死んだあいつはどうなったんだろう。 何で、彼は殺されたんでしょうか。 僕の唯一のクラスメート(?)だったのに。 友達ではなかった気がする。 だから、奴と僕の関係は、クラスメートでいい。 「着いたわよ」 ああ、と僕は頭を上げた。
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