序章

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あかい、、、 アカイ、、、 穢らわしい赤い色がソコにはあった。 周りには夥しいほどの〝血″ 既に乾いて床にこびれついているものから まだ 生身の体からドクドクと流れ出て血溜まりを作っているものまで… 血臭と血液の鉄臭いにおいが鼻を刺激する 広い部屋の中には何十もの死体… 男、 女、 老人、子供。 全て皆 血を流し倒れている その中で、たった一人 呼吸をしている者がいる …まだ幼い顔立ちをしているようだ。 窓からの月明かりに照らされている紫闇の髪… すらりとした体には 血だらけの着物を羽織っている その少年はただ、じっと周りに散らばった死体を見つめていた .
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