うん、それで?

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「…?何がよ…?」 栞は全く分からないと言う顔で葵を見る 葵は近くにある本の山に手を伸ばし絵本『白雪姫』を手に取った 「童話は美しい、だからこそ争いが絶(た)えない」 葵が適当にページを開き私と栞に見えるようにこちらに向けた ページには白雪姫が7人の小人と一緒に暮らしている絵が書いてある 「例えるならこの白雪姫だ。」 栞と私は葵の見せる白雪姫の絵本をまじまじと見た いつの間にか葵を見下ろしていた栞は白雪姫の絵本を見ようと座っていた 今、母さんが部屋に入ってきたら「いい年して絵本読んでもらってるの?良かったわね~」なんて失笑するだろうな そんな想像とは真逆の葵の口の悪い朗読が始まった 「お前たちから見た白雪姫は可愛い、動物と仲良し、みんなに愛されてる…とかだろ」 私たちは少し考えてみたが、葵に考えたことを全て言われてしまったので頷くしかなかった 「で、だ。そんな可愛い白雪姫をお前たち演劇部の誰かが演じてみろ…と言ったらどうする」 すぐに思い浮かんだのが、浪江(なみえ)みき先輩だった 色白で可愛いらしく、みんなに愛されている…これ以上ないくらいに適任だ
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