1、始まりは突然に

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 日本という小さな島国の、さらに小さなとある街。  舞台の名を、岩見沢。  悪く言えば田舎、よく言えば自然。  どこにでもあるごく普通なこの街には、反して奇怪な噂があった。 「なあ、知ってるか?」 「……何を?」 「この街に流れる、中学生が考えそうな噂だよ」 「ああ、紅い月ってやつか」 「どんなもんだよって感じだよなー、いつの時代だよ」 「なんか、痛々しいよな」  果たして、その噂の正体は。  先ずは、この物語の主役から、紹介しよう。
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