1、始まりは突然に

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「むしろ、なんで起きてられるのかって話だろ」 「馬鹿かお前は」  そう言うと大仰に手を広げ、 「この学校は、自分でもビックリするほどかわいこちゃん揃いだ」 「そんな学校生活で、おちおち寝てられるかって」  あ、ピンク。なんて言いながら語る彼は、《片桐 青空》。  これまたどこにでもいる、軟派な男だ。 「そだ、聞いたか和希」 「今度はどの女の子だ……」  溜め息がちな呟きを、少年のような笑顔で。 「ちげーって、《紅い月》って噂だよ。聞いたことないのか?」
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