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「むしろ、なんで起きてられるのかって話だろ」
「馬鹿かお前は」
そう言うと大仰に手を広げ、
「この学校は、自分でもビックリするほどかわいこちゃん揃いだ」
「そんな学校生活で、おちおち寝てられるかって」
あ、ピンク。なんて言いながら語る彼は、《片桐 青空》。
これまたどこにでもいる、軟派な男だ。
「そだ、聞いたか和希」
「今度はどの女の子だ……」
溜め息がちな呟きを、少年のような笑顔で。
「ちげーって、《紅い月》って噂だよ。聞いたことないのか?」
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