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ゲーム開始
瀬川君が言ったゲームは、“春が終わるまでに私を笑わせる”という内容だ。
どうして瀬川君は、私のことを気にかけるんだろう?
私には、何もないのに…
次の日
「桜木、おはよう。」
“さん”付けをしなくなった瀬川君。
「おはよう。」
そう返すと、
ニコッと笑う瀬川君。
眩しいくらい澄んだ笑顔。
…あの人みたい…。
「どうしたんだ?桜木。俺の顔そんなに見て。」
「…別に。」
私、おかしい。
忘れていた感情が蘇えってしまいそう。
ダメだ。そんなこと
あの日から、私は心に鍵をかけた。
二度と開かぬように…
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