備考資料:ある男の娘とその幼馴染みのお話し

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そんなボクと敦くんの出逢いについてですが。 ボク達は幼なじみで家が隣同士、つまり小さい時からずっと一緒なんです。 つまり出逢いは無くて、物心がついた時には既に一緒に居るのが当たり前みたいな感じだったんです。 …普通にラブコメならこんなボクのフラグは気付かないものですよね…。 でも、敦くんは違いました。 フラグクラッシャーだったのも今なら納得がいきます、何故なら敦くんはボクの恋愛感情に気付いていて、それでも側に居る事を止めないでくれたんですから…。 …そうそう、敦くんについてですが。 敦くんが枯れてる人間になったのには訳があります。 それは、敦くんが小学生の時の話です。 …当時小学三年生だった敦くんの家族は夏休みを利用して車で里帰りするはずでした、所がその途中で交通事故に遭い両親と兄、妹が死亡。 …一人残された幼い敦くんの心は耐えきれずに壊れてしまいました。 そんな敦くんはしばらく親戚の家を転々としていましたが、何処に行っても笑わないし、感情が死んでいる敦くんを気味悪がり、場合によっては酷い仕打ちを受けました…。 …そして、最終的に孤児院に入れられました。 しかし、やはり笑わない敦くんは虐めの標的にされてしまいました…。 それが半年間の出来事です。 最終的に入った孤児院はボクの住む町の近くにあったので、当時何も知らなかったボクは、事故以来半年ぶりに敦くんに会えるとワクワクしながら遊びに行きました、そこで―
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