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彼女はうつむいたまま、俺に言った……
凪『お守り……』
小さいこえではあったが、はっきりと聞き取れた
漣『そっか、大事なものなんだね』
凪はこくりと頷き、顔を赤らめながら布団を被った
可愛いと思いながらも触れてはいけないと感じ、自分のベッドに戻った……
自分のベッドに戻ったものの、何かをする事も無くただ何一つ汚れていない天井を見ていた
無理に目を閉じようとしてもあの凪の赤らめた顔を見ると、何故か寝れなかった
しばらくして、1人の叔母さんが部屋に入ってきた……
??『どう凪?具合は』
おそらく、凪の母親だろう
寝ているフリをしながら俺は二人の会話を聞いていた……
凪『お母さんありがとう』
母親『ここに凪の大好きなフルーツ置いとくからね、あっ、そうそう相部屋の天海君中々カッコイイって評判よ』
その時、俺は思わず反応してしまい会話を聞いてるのをバレてしまった
俺は焦りながらも自己紹介を済まし、再びベッドに入った
しばらくして、母親が帰りまた二人だけの病室になってしまった
俺は思わず、凪に質問をした……
あまり、静かな空間と言うのが苦手だからだ
漣人『なぁ、凪のお母さんいい人だな💦』
凪『え、あ、うん』 漣人『会話聞いてたけどすごく、仲が良いのが分かったよ』
凪『え、聞いてたの(>_<)』
漣人『だって話が面白いからさ』
凪『恥ずかしいよ(>_<)』
漣人『アハハ(^O^)』
凪『漣のバカっ』
漣人『なぁ、今漣って言った?』
凪『言ったよ』
俺は、布団の中でガッツポーズをしてしまった
凪『漣の家族ってどんな感じなの?』
漣人『まぁ、変わってる家族だな💦』
凪『へぇ、そうなんだ💦』
漣人『でも、感謝してる……こんなワガママ息子を今まで育ててくれたから』
凪『大事だね✨』
漣人『かけがえのない宝物だよ』
こんな他愛もないごく普通の会話が楽しいと初めて思えた
凪がちょっとずつだけど、打ち解けていってる気がする……
こんな時に自分の人生をつい恨んでしまう
何故凪と逢った場所がここなのか……
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