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先生が黒板に書いて、それをノートに写す。
なんてことのない退屈な授業をこなせば、あっという間に放課後。
一日なんてものは長いようで短い。
放課後といっても部活に所属していない僕は、家に帰るだけ。
そう、いつものように帰宅しようとした……が、
「…なんだ?」
……家が、ない……
僕の家はさほど大きくはないが、それなりに気に入っていた。
自分の部屋もあったし、何より小さい頃から住んでいた。
だから、当たり前のように佇んでいた家がないという事実はなかなか理解しなかった。
「……」
これからどうすればいいかなんて考える余裕すら与えられない。
しばらくその場に座り込んでいたが、らちがあかないので、父さんに電話しようと携帯を開いた。
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