プロローグ

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『俺を選ばなかったんなら。俺が本当に要らなかったんなら。 そのまま二度と目ぇ覚ますんじゃねえよ――って思った』 “バカな人”へ。 ありがとう。 貴方のことが、好きでした。 『俺の所為で傷ついて、俺の所為で泣けばいいだなんて。 最初は全然そんなこと、なかったのにな。 俺はお前に持ってた好意全部、もう違うものになっちまったのかもしれねえ』 “優しい人”へ。 ありがとう。 貴方は私の支えでした。 『後悔する、絶対に。 だから……やめて』 泣いて。 ごねて。 何かが変わるのを待っていた。 だけどもう、私は此処から進まなきゃいけない。
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