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「んー?宿題でも忘れた?」 しかたないから、見せてやろう。と思って、鞄に手を突っ込んで数学のノートを探す。 「や、宿題はやってきた。しかもバッチリと。」 珍しくやってきた宮野は少し偉そうに笑い、話を続けた。 「コレ、さっき知らない奴に吉高に渡して。って頼まれた」 宮野の手には水色のルーズリーフで折られた紙ヒコーキ。 キレイな折り方で、よく飛びそう。 わざわざ紙ヒコーキにして手紙を渡すなんてよほどの暇人だろうと思い、ゆっくり紙ヒコーキを開く。
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