プロローグ

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何もない真っ暗闇の中に一人ぽつんと立っている。     頬を伝う、冷たい感触に気付く。 それは…涙?   泣いていたのか…。 そこで俺はふと、違和感を覚えた。     暑い、いや熱い、身体中が燃えさかるように熱い。   気付けば自分のまわりはいつの間にか真っ赤に燃えている。     熱い、苦しい、声が出せない。 そんな中、一つの女の子の叫ぶ声が聞こえる。     声のするほうを見ると、徐々にその女の子の姿が見えてくる。     こちらに手を延ばしている。 叫んでいる言葉もわかるようになってくる。                   「お兄ちゃーん!!」               そこで、俺は目を覚ます…。
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