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「ののか!?」
「いきますよ!!センパイ大好きサーブ!!!」
ののかはラケットストリングが醸し出す乾いた音から、強烈なサービスを俺目掛けて放つ。
真っ直ぐに想いが込められた、
俺だけに向けられた熱いサービスを、
俺は……
「ゴスッ!!」
鈍い音とともにボールが俺のこめかみを直撃。
俺はパッタリと糸の切れた人形よろしく地面に倒れ伏した。
「き、きゃああセンパイ!!しっかりして下さいぃぃ!!」
「……」
「あわわ、わたし、どうしようっ!センパイ、起きて下さいー!!死んじゃやだー!!」
「そ、そうだ!マウストゥマウス!」
こうして俺、達也と後輩、ののかとの青春は、あっけなく終わった。
fin
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