テニスコートに二人

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「センパイ?こうですか?」  ののかは俺の指導する通りにテニスラケットを振ろうと頑張るが。 「なんか……面白いなお前」 「え、え?面白い?素振りがですか?」 「いや、ラケットに振り回されてるお前がだよ」 「センパイ酷い!わたしは一生懸命センパイの為に……」  ののかは瞼に涙を浮かべて素振りを中断してしまった。 「冗談だって。いちいち泣くなよ。まったく、ののかは」 「すみません。わたしうまく出来なくて ……」
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