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だが、そんな疑問もじきに解明するだろう、この俺自身によって。
もうひとつ得た情報、それは全知全能の書が俺でも辿り着けるであろう、同じ日本に存在しているという事だ。
さすがに訪れた事のない土地ではあったが、電車を乗り継げば俺でも行ける距離だ。
聞いた事さえない地名の、個人経営の古本屋、そこに全知全能の書はあるらしい。
もちろんその情報が嘘である可能性はあるし、そもそもそんな書物が実在するのだって不明瞭なのだから。
だがここまで情報を得た以上、その場所に行ってみないと俺の気は済まない。
バイトのシフトに一週間の空きを作り、駅前のショッピングセンターで遠出の支度を整えた。
趣味といえば、図書館で借りた本を読んだり、たまに贔屓の作家の新書を書店で買ったりする程度なので、お金には困らなかった。
改めて目的地までのルートを見てみると、ひとりでここまでの遠出をするのは初めてだ。
全知全能の書を自らの目で拝む、もちろんそれが目的であるが、見知らぬ地への一人旅。全身をたぎらせる高揚感はそれも原因なのかもしれない。
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