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「母さん、あのー…リングない?」
「タンスの二番目の引き出し。っていうか、誰か来てるの?」
「え?あ、いや、ラジオだよ、ラジオ、」
「あら…、そう、」
母さんが何か可哀想な物を見るような目で俺を見た。
「いや、ホント大丈夫だから、俺は…!」
そう言って俺は自分の部屋に戻った。
「おや、刄夜斗、戻って来ましたか、」
「これ、俺がホントにちっこい頃、どっかに行ったと思ったら、これを持って帰って来たんだと、」
「ほう、変な引き合わせですねぇ、…確かにこれは、王族関係の魔術師が彫金したリングだ。しかも、魔王の子が身に付けていたものと全く同じ…ね、」
「やっぱり、俺は…、」
「魔王の子ですね、」
その時、クレスが目を覚ました。
「…なんだ、やはり付いて来たのか…、レイ、」
「お前だけじゃ心配だからな、」
俺は気になって、話しかけた、
「アンタ、レイって言うのか?」
「ああ、申し遅れたね。私はレイジスだ。通称はレイで構わない、」
「へぇ、変な名前。」
「人に向かって変な名前は無いだろう、」
その時、クレスは
「レイ…、やはり、敵にクロウがいた。」
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