14人が本棚に入れています
本棚に追加
「気付かれたか!」
クレスはそういう。
「何が気付かれたんだよ!?」
「お前の正体と、私の存在が気付かれたんだ!
この町周辺に、私と貴様が居ることがバレた。
つまり、敵はこの近くにいる。」
クレスは目を閉じる。
「俺の正体って…いったい何なんだよ!?」
「貴様は異界の王の息子だ…。」
「は?」
クレスは突然目を見開く。
「とりあえず、今言えることはそれだけだ!
貴様はここで待っていろ!」
クレスは窓を開けて、底から屋根に上ると意味の分からない呪文を言った。
するとクレスの背には、銀色の翼が…。
「すぐに戻る。危険な時の為だ、これをわたしておこう。」
クレスは俺に小さな短剣をわたした。
「本当に危険と感じたら、それを使え。ではな、」
そう言って、暗くなり始めた空にクレスは消えた。
最初のコメントを投稿しよう!