0人が本棚に入れています
本棚に追加
「これでも教師だ
自分の生徒くらいよく見てるつもりだ。
例えなかなか学校に来ないお前でもな」
「え……」
言葉を失う俺…
てっきり俺に冷たく接するこの人は、俺の事が嫌いなんだろぉなって思ってたから…
だって、学校に来ない奴とか…
担任の立場からしたら邪魔意外の何物でもってないだろ?
「おいおい…
なに言葉失ってんだ?
まさか俺がお前を嫌いだとでも?」
先生の言葉に目を伏せながら、体からの沈黙で肯定の意を示す俺。
「そうか…
お前の目にはそう映っていたのか」
「そんなことはないです…
お話はそれだけですか?」
若干悲しそうな目をした先生を見ながら俺は尋ねた。
このまま重い空気になるのも嫌だし、なにより早く帰らなければ他の生徒が出てきてしまう。
俺は他の奴らに会いたくない一心で先生に先を促した。
「心配しなくても他の奴らはまだこないぞ?
俺達教員と写真を撮るって言ってたからな。
毎年卒業生ってのは意味もなく学校に残るもんだ。お前にも分かる日が来ると思うぞ?」
俺の冷たい言い方で気付いたのか俺の懸念を一発で言い当て、安心させた。
コイツすげぇや…
内心俺は先生の読心術に舌を巻いた。
最初のコメントを投稿しよう!