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俺は自分の教室を目指しながら物思いにふけっていた。
実は俺は学校に来るのが
“久しぶりだ”
今までクラスの奴らの態度に呆れて学校を休んでいた。
その理由が…
“イジメ”
別に俺が受けたわけじゃない。
ただ…その現状を見てみぬ振りをする奴
加担を要求する奴
そんなのを見ていたくなかった。
俺が受けたわけではないと言ったが、その後イジメに加担もせず助けた俺を待っていたのは…
“完全な無”
だった。イジメた奴も俺が存在しないものとし、イジメを受けたものも自分が助かったという安心から俺を標的に変えた。
今までの記憶が頭の中を駆け抜けた頃、俺は自分の教室に着いていた。
扉を開け中に入る。その先に待っていたのは…
教室の隅で正座する小太りな男と、やせ細った小さな男。
その周りを囲むように男が5人と女が3人。
周りの奴らは、その光景を見ながら口々に言われ放題の2人の悪口を小声で囁く奴、見てみぬ振りをする奴など様々だが誰1人止めようとはしないらしい。
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