第1幕 はじまり

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~二週間前~ 「悠~!早く起きないと遅刻するわよ~!」 「う…うぅん…りょ~かい…」 今日も全く代わり映えのしない一日が始まる。 朝起きて顔を洗い、ご飯を食べて学校に行く。 こんな毎日が僕には少し退屈だったのかもしれない。 だけど逆にこの生活が続けばいい、とも思っているのかもしれない。 とりあえず遅刻してはアレなので軽く急ぎ足で支度をする。 「悠、ごはんどうするの?」 「いや、いらない。学校行ったらなんか買うよ。」 「そう…わかったわ。じゃあ行ってらっしゃい。」 「行ってきます。」 いつもと同じ道を歩く。 だけど今日は少し遅れているので近道しようと思う。 小走りで学校に向かう。 そろそろ学校に着く頃にふと視線を感じた。 その視線の感じる方に目を向けると、何かが動いているような気がしたが、今は学校を優先にした。 気のせいだろう…と僕は思った。
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