桐壺

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桐壺の更衣も世間からも尊敬さろ、高貴の方らしい風格も備えてらっしゃいました。 しかし、帝がご寵愛のあまり、いつのときもお傍を離されず、何かと催し事があるときは必ず桐壺の更衣をお呼びになります。 時には二人で朝まで共寝のままお過ごしになったり、引き付け離そうとはいたしません。 若宮が生まれてからは帝も桐壺の更衣のお扱いを改めました。 そこで弘徽殿の女御です。もしかすると若宮が東宮に立たれれのではないかと疑いはじめます。 桐壺の更衣は帝だけが頼りなです。気苦労が絶え間なくやってきます。お部屋が一番遠くにあるのですが、帝が桐壺まで何度もお通いになるので、無視された妃たちは妬むのは当然なのです。 桐壺の更衣が清涼殿に上がる時も妃たちの前を通らなければなりません。その際、あくどい妨害をし、恥をかかせるのです。 こうして、桐壺の更衣は苦労増してゆき、塞ぎこんでしまうのでした。
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