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ダダダダダダッ!ドン!ドン!ドン!
「太陽!太陽!」
朝一番に聞きたくない音で目を覚ます。
それはなにか
母ちゃん目覚ましだ。
「太陽ったら!」
「なんだよっ朝っぱらからうるさいなぁ。ドアだって開いてるよ」
「えっ!」ガチャ
「あら、年頃だからカギ締めてるもんだと思ってたわ」
「うるせえよ、締めるときは締めるわ!」
こんなくだらない会話をするのもいつものことだ。
母ちゃんはいつも明るく接してくれる。
こんな俺にも…こんな俺だからこそか
生活や仕事についてもほとんど何も言ってこない。
「あんた仕事!」
えっ仕事?今までほとんど就職とかの話なんてしてこなかったのになんなんだよ。
「仕事?金がなくなったら小遣い稼ぎに働くよ、話そんだけ?まだ眠いから寝るわ」
そう言って布団にもぐった俺に、思いもよらなかった言葉が母ちゃんの口から発せられた。
「またまたぁ、照れ隠しなの? 届いてるわよ合格通知!」
俺は布団の中で少しフリーズした。
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