ヒーロー

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凶悪事件を待ってましたという如何にもおかしい発言も、この時代には当たり前の発言になってしまう。 その理由というのも… ワー!ワー! 「きてくれたぞぉ!」 カッコいい音楽と テレビが壊れてしまいそうなくらいの人々のとてつもない歓声 普段は淡々とニュースを読む女子アナウンサーが興奮を抑えられず実況を始めた。 「今、ランキングトップ5のガン・ビートが登場です!もう安心でしょう!」 「俺が来たからにはもう大丈夫だ!とぉっ!」 カメラに向けポーズを決めて銀行へ飛び込むガン・ビート。 「パンッ!パンッ!」 銃声が聞こえギャラリーも静かになる。 「バリーン!ドサッ。」 入口の自動ドアを割り、何かが飛んできた。 その瞬間、  ウォー!ワー!ワー!キャー! 今度こそテレビが壊れるな…と思うほどの様々な雄叫びにも聞こえる歓声 群がった人々に、テレビカメラにポーズを決めるガン・ビート。 興奮したアナウンサーは実況を続ける。 「今、犯人と思われる五人の男が銀行内から飛び出てきました!これで事件は解決で…いや!待って下さい!犯人グループの一人が起き上がりガン・ビートに襲いかかろうとしています!」
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