始まりのような・・・

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変化 横山はあの日、あれから村上を見付け出す事が出来なかった。 だからと言って次の日から二人が接する態度も変わる事無く過ごせている…と、本人達は思っていた。 「なぁ、丸…なんやあの二人変やないか…?」 「…横山くんと村上さんですか?」 今日もまた、生徒会室で昼飯を食べながら渋谷と丸山は小声で話していた。 それを聞いていた滝沢が楽しそうに口を挟む。 「あ、やっぱりすばるは気付いた?」 「…んやねん、タッキーいきなり話に入ってくんなや…」 「いいじゃん、大体誰のお陰でココで昼休み過ごせると思ってんの?」 「…」 グッと渋谷の勢いはおさまり、大きな黒い瞳で滝沢を見上げる。 そんな二人のやり取りの中、空気を読めない安田が一言放った。 「もーすぐ雛祭りやねっ」 男しか居らんのに、ひな祭りってなんやねん!と言う横山の呟きは周りの声に掻き消された。 そんな訳で騒ぐのが大好きな渋谷達は、週末に村上の家に集合する事になり各自食べ物飲み物を持ち寄り《ひな祭り》と言う名目での家飲みが決まった。 なんでそのメンバーにちゃっかり入ってるのか横山はイマイチ腑に落ちない気もしたが…正直、こいつらと居ると落ち着く…と思い始めていた。 .
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