パートナー

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「よっしゃー!」 「やった!魔法の小瓶!」 「シッ!大きな声を出すな!」 「はぁい」 バーン! 一発の銃声… 「今日か…」 街の人通りの多い大通りに並ぶ店に背を預け、真っ青な空を見上げながら首に掛けているネックレスを握りしめた。 あれから…15年。 その間、私はたくさんのパートナーと組んだ。しかし、なかなか思うようなパートナーには巡り合えない。 「…あいつ、遅いな!」 情報を仕入れに行ったパートナーを一人で待つ。 ここは、盗み屋の集まるビクター街。 たくさんの盗み屋が、情報を仕入れにやってくる。 私の拠点はここ。 小さな街から一人でたどり着いたのがこの街だった。 「葉月!お待たせ。次の情報手に入れたよ!」 「オッケー!話を詰めようか」 「うん。あっ、葉月。ビクターはどうやったこういう情報を手にいれるのかなぁ?」 「それは、地域のあちこちにお偉いさんが居て、そこから情報を提供してもらっているって話。彼らが欲しがっている物だから」 「ふ~ん。やっぱり、詳しいね」 「当たり前だ。あすかより先に仕事しているからな。で?いくらで仕入れてきた?」 「ん~、50ポンド」 「50ポンドかぁ…で?名前は?」 「女神の涙」 「女神の涙?」 「うん。雨の滴みたいな形の宝石だって。昔、地方の村で、雨が全然降らなくて困っていたそうなんだ。それがある時、村人が村の象徴として大事にしている女神の像があって、その像の側に一つだけ落ちていたのが今回の依頼物みたい」 「それだけ?」 「それがね、不思議なことにその日以来。村人が雨を望むと滴が七色に輝いて、雨が降るようになったんだって」 「…それだけ?」 「うん。不思議でしょ?私が欲しいくらい」 「一つだけというのと、不思議な力が宿った宝石かぁ…魅力的ではあるけど50ポンドは出し過ぎだな」 「そうかなぁ?」 「ああ」 「だって!葉月が行きたくないって言うから行って来たんだよ?いい値で仕入れて来いっていうから」 「そうだな。悪い悪い」 「やめる?」 「いや、いいよ。あすかが仕入れてきたんだ。それ以上の値で売るよ」 「さっすが葉月!」 「あすか、次はもう少し考えて仕入れ来ないとな」 「じゃ、次は葉月も一緒に行くんだよ!」 「分かった。次は行く気になったら行くよ」 「いつもそればっかりじゃん!」
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