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【神殿内部】
朽ち果てた神殿内部は、外の景色同様に生物の気配は無かった。
二人は手懸かりを探し回り、神殿中央に六角形の台座を見つけていた。
《<£*↑◆★ゑД》
台座には全く意味不明な文字が掘られており、二人には全く解読不能である。
「何・・・・・・?」
「ええ、全くお手上げだけども何かの意味はありそうね」
二人は何かの手懸かりを得るべく必死で台座を探し回っている。
「・・・!?
おいッマリア」
ビスが何かを見つけたらしく、麻理亜を呼んでいた。
「何か見つけたの?」
「ああ!
この隙間の中にボタンみたいな物があってさ・・・」
人間の手では絶対に入ら無い、台座の隙間に手を入れたままの姿勢でビスは麻理亜を見つめた。
「よく見つけたわね・・・
私じゃ絶対に見つけられ無かったわ」
麻理亜は感心した様子でビスへ頷いている。
「だけど・・・
罠の可能性もあるかもな・・・
マリアはどう思うか?」
「他に手懸かりが無い以上は、罠であっても超えるしか無いわね・・・・
もっとも、そのボタンを押してみないと何とも言えないけどね」
と笑顔ではあるがクールな口調で告げる麻理亜へ、ビスは多少驚いた様な表情を浮かべていた。
「マリア・・・
意外と豪快なんだな。
よしッ、じゃあ押してみるぞ」
ビスと麻理亜は頷き合うと、ビスはボタンを押した。
「キュ・キュ・キュイーーーン!」
と甲高い音が神殿内に響き渡る。
「何だ?」
「何ッ?」
ビスは台座の隙間から手を抜き、その手に弓を握っていた。
「解らない・・・」
神殿の天井に突如として現れた、パトライトが薄暗い神殿内を紅く照らしている。
二人が警戒しながら神殿内に変化が無いか調べていると、神殿の外に突然、轟音を伴いながら雷が落ちた。
二人は顔を見合わせると、雷が落ちた外へと走り出した。
「こ・・・これは?」
そこで二人が見た物は想像を超えていた。
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