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『戦国倶楽部』。
2年前に歴史マニアの学友と二人で立ち上げた歴史研究サークルだ。
実はただの暇潰しだったりするのだが……。
巧とは彼が去年サークルに突如入会を希望してきた時に初めて会った。
なので付き合いはまだ浅い(汗)
ケンカはかなり強そうだが頭の方は残念っぽい。
『今度の史跡巡りは…萩なんだってな』
巧が興味深かそうに聞いてきた。
我ら戦国倶楽部はたま~に休みを利用して史跡巡りを敢行する。
これはメンバーが4人になってから始めた事だからまだ2~3回目なんだが……。
じつは我が戦国倶楽部4人目のメンバーは………紅一点の麗しき礼譲。
ではないが……ルックス抜群で超行動派の木戸愛梨(キドアイリ)。
彼女の提案でいきなり始まった企画だ。
真夏のうだる様なある昼下がり。
『あのさぁ……部屋に籠ってネットや読書ばっかじゃなくてさぁ……』
溜まりかねた様に愛梨が言い出した。
『実際の史跡とかちゃんと見てまわりたいんだけど。』
『………』
『………』
リーダーであるォレと巧は返事をしなかった。
…とゆうより
「とつぜん何言い出すんだょ…この女っっ」
正直それが素直な感想だった。
が………ォレと戦国倶楽部を立ち上げた学友の大原隆博(オオハラタカヒロ)がそれに賛同した。
『確かにに木戸さんの言う通りだな』
このインテリ眼鏡のキザ野郎……いや……学友の隆博は、いわゆるクールな歴史オタクで……その知識は戦国倶楽部でも群を抜いていたから
妙に発言力があった……。
リーダーのォレよりも………。
リーダーは…ォレなのに……。
、
リーダーはォレなんだよっっ(怒)
ォレの心の叫びは幾千もの蝉の合唱にかき消され、あっけなく戦国倶楽部の史跡巡り企画はスタートしたのだった………。
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