『第一章』我ら戦国倶楽部✨

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『戦国倶楽部』。 2年前に歴史マニアの学友と二人で立ち上げた歴史研究サークルだ。 実はただの暇潰しだったりするのだが……。 巧とは彼が去年サークルに突如入会を希望してきた時に初めて会った。 なので付き合いはまだ浅い(汗) ケンカはかなり強そうだが頭の方は残念っぽい。 『今度の史跡巡りは…萩なんだってな』 巧が興味深かそうに聞いてきた。 我ら戦国倶楽部はたま~に休みを利用して史跡巡りを敢行する。 これはメンバーが4人になってから始めた事だからまだ2~3回目なんだが……。 じつは我が戦国倶楽部4人目のメンバーは………紅一点の麗しき礼譲。 ではないが……ルックス抜群で超行動派の木戸愛梨(キドアイリ)。 彼女の提案でいきなり始まった企画だ。 真夏のうだる様なある昼下がり。 『あのさぁ……部屋に籠ってネットや読書ばっかじゃなくてさぁ……』 溜まりかねた様に愛梨が言い出した。 『実際の史跡とかちゃんと見てまわりたいんだけど。』 『………』 『………』 リーダーであるォレと巧は返事をしなかった。 …とゆうより 「とつぜん何言い出すんだょ…この女っっ」 正直それが素直な感想だった。 が………ォレと戦国倶楽部を立ち上げた学友の大原隆博(オオハラタカヒロ)がそれに賛同した。 『確かにに木戸さんの言う通りだな』 このインテリ眼鏡のキザ野郎……いや……学友の隆博は、いわゆるクールな歴史オタクで……その知識は戦国倶楽部でも群を抜いていたから 妙に発言力があった……。 リーダーのォレよりも………。 リーダーは…ォレなのに……。 、 リーダーはォレなんだよっっ(怒) ォレの心の叫びは幾千もの蝉の合唱にかき消され、あっけなく戦国倶楽部の史跡巡り企画はスタートしたのだった………。
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