冒険の扉

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ォレが集合場所のバス停に到着したのは、集合時刻の20分前だった。 当然だが…… まだ誰も来てない……。 約束5分前は常識であるが……奴らは時間前に来るんだろうか……。 そんな不安を抱きつつも、リーダーであるォレは、リーダーたる使命を果たす意味で、かなり早目に集合場所に到着したのだ。 (フッフッフ……これで今日は誰もォレ様に逆らえまい) 悲しい強がりである。 こんな事でしかリーダーとして振る舞えない気がした。 ォレは汗ばむベンチに腰を降ろし、今日の為に買っておいた 「山口県史跡ガイド」 をパラパラとめくった。 「萩に来たならココだけは抑えておこう!!」 心の弾む見出しに彩られた「萩」のページで指が止まった。 今のォレは数千年分の歴史年表を丸暗記できる程の記憶力を発揮できそうだ。 何故なら…ォレがリーダーだから。
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