冒険の扉

3/7
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
山口県萩市ー 戦国時代は言わずと知れた毛利家のお膝元であり幕末は英傑偉人達に大きな影響を与えた吉田松陰の松下村塾が開かれていた地である。 戦国倶楽部のリーダーとして、萩に詳しくなければ絶対に奴らに侮られるだろう……。 そんな強迫観念に圧されながら、ォレは残された僅かな時間で萩の史跡スポットを頭の中に叩き込んでいった。 どのぐらいの時間が過ぎたのだろう………。 時計を見ると…集合時間はとっくに過ぎていた。 (あいつら……………。) 時間を守れない奴に信用できる奴などいない……。 ォレの頭には奴らがォレに遅刻した事を必死に詫びて許しを乞う姿が浮かんだ。 (悪い光景じゃないな。) ォレが妄想によって気持ちの悪い笑みを浮かべて酔しれていると 聞き慣れた笑い声が遠くから聞こえてきた。 (やっと来やがった) 奴らだ。 しかも3人揃って。 遠くからォレを指差しながら近付いてくる。 「ね。言った通りでしょ?」 「まさか…本気で聞き違いてるとは……」 どうやら…奴らに反省の色はない。 ココはリーダーとして奴らにガツンと人としての常識を教えてやろう。 ォレは三人を睨み付けながら近付くのを待った。その5分後……ォレは奴らに土下座した。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!