完璧な計算で作られた楽園で

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「あのね…」 仕事を終えたかしゆかが、はたまた突然口を開きだす。 「司令塔からメールが来たんだけど」 「えっ司令塔から?」 「うん」 「あ~ちゃん宛てに」 「…え?」 かしゆかはパソコンのメール画面を私に見せてきた。 「“対象者:西脇綾香。このメールを読み次第、至急司令塔に来ること”…?」 「シティ中のアドレスに一斉送信されてるみたい」 これ絶対あの、のっちって人がやったんだ。 よくわからんけど、めっちゃこわい。 「私も一緒に行くから。行こう、司令塔へ」 かしゆかがそっと私の手を握ってくれた。私はぎこちなく頷いた。
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