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「で、あ~ちゃんの好きな曲は?」
のっちが突然質問してきた。
「えっ?」
「いいから。好きな曲は?」
「いきなりそんなこと言われてもすぐには…」
のっちは小さくため息をつくと、私に手招きしてダンスステージ脇にある画面を指さした。
「じゃあここの一覧から選んで。現実世界の楽曲はたいてい何でも入ってるから」
何度来てもシティの抜群の設備には驚かされる。
そうだなぁ、私の好きな曲か…
あ、こんな曲もあるんじゃ!
“スーパージェットシューズ”
「これがいいかもっ」
「じゃあこの曲ね」
のっちが曲名を押したら、数秒後に曲が流れだした。
「かしゆかは初めてだから、前に見える見本を真似しながら踊るといいよ」
「う、うん」
殺風景なこの広場に、やけに陽気な曲が流れる。
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