ARE YOU READY?

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恐る恐るドアノブに手を伸ばして部屋の中を覗きこむ。 想像以上にその部屋は広くてびっくりした。 部屋には、数々の機械類があるなか、中央に1つ際立って目立つものがあった。 たくさんの配線があって、たくさんの照明があって、その照明でそこだけ明るい───ステージみたいな。 「ヘッド…ライトハンド…」 1つ1つの配線に体の部位が書かれとる。 書かれとる部位にその配線を付けてみた。自然と恐怖感はない。 “ARE YOU READY?” どこからともなく声がして、私の意識はだんだん遠のいていった。 そのステージの端にもう1人が横たわっていることに私が気付くのは、だいぶ後のこと。
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