5人が本棚に入れています
本棚に追加
/46ページ
「ジュース買ってきてくれないか?」
部屋の奥から、父親が眠たそうに目をこすりながら起き上がる。
だが、今は昼の4時だ。
仕事はとっくの昔に遅刻、そんなだらしのない男が俺の父親だった。
「ジュースぐらい自分でいってきたら?」
「良いじゃないか今日だけだから」
昨日も同じことをいっていたような気がする。
最近、仕事をクビになってからこういう不規則な昼夜逆転の生活が続いていた。
少し、お腹も出てきた父は少し歩いた方がいと思う。
「はあ、わかったジュース買ってくる」
諦めた俺は、早速靴を履いて外にでた。
諦めるのが速いって?
違う違う、さっきの問答を続けても勝敗は同じ。
俺が最終的に折れると言うことで決着となるのである。
最初のコメントを投稿しよう!