双子

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   あるところにそりゃぁそりゃぁ大層なべっぴんさんがおったそうじゃ。  そのべっぴんさんを一目見ようと村の者が毎日のように屋敷に訪れたそうじゃ。  しかし貧しい暮らしのべっぴんさんの屋敷にはそんな沢山の客を迎え入れることができなんだ。  そのため整理券を配り1日50名と会うことにしておったそうじゃ……。 「ちょっと待ってよ。何で昔話に整理券が出てくるのよ」 「だって、ほらデパートとかでも整理券が配られるじゃない」  黒髪にくりくりとした瞳。  一人はショート、もう一人はロングのストレート。  顔は二人ともそっくりだ。
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